マウス骨髄細胞の染色体損傷に対する低蛋白食とエタノール摂取の影響
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概要
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異物に対する細胞の遺伝子レベルでの応答に及ぼす蛋白欠乏食とエタノール摂取量の影響を調べた. 両性BALB/cマウスに蛋白質量25%の正常食及び同5%の低蛋白食を離乳後3週間にわたって給餌した. そのうちの半数には飲用水としてエタノール20%を含む水を与えた. 細胞遺伝学的分析には骨髄細胞を用い, ニ動原体(dicentric)染色体の正確なスコアリングのためスライドはCバンド染色を行った. Dicentric染色体の発現頻度は蛋白欠乏食を与えたマウス(5.45 dicentrics/100 cells)のほうが正常食マウス(0.61 dicentrics/100 cells)に比較して高かった. エタノール摂取は染色体損傷を引き起こしたが, 正常食(16.33 dicentrics/100 cells)と蛋白欠乏食(16.80 dicentrics/100 cells)を与えたマウスでエタノールの効果に差はなかった. 本結果は食事が生体の異物に対する遺伝子レベルでの応答に影響を与えることを示したものである.
- 1993-04-15
著者
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Terreros M.
アルゼンチン国立ラプラタ大学獣医学部基礎・応用遺伝学研究センター(CIGEBA)
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Luca J.
アルゼンチン国立ラプラタ大学獣医学部基礎・応用遺伝学研究センター(CIGEBA)
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Dulout F.
アルゼンチン国立ラプラタ大学獣医学部基礎・応用遺伝学研究センター(CIGEBA)
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Dulout F.
U.n.l.p. La Plata Arg
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Terreros M.
Univ. Nacional De La Plata La Plata Arg