土構造物の模型振動実験における相似則
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概要
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土構造物の模型振動実験における相似則を立てる場合, 土を線形弾性体として扱えるものと仮定したり, またその破壊性状のみに着目するのがほとんどであった。そうでない場合には振動台模型は実物との相似関係から離れて"一つの小さな実物"として取り扱われ, 振動実験の結果は実物の挙動を直接推定するためには用いられず, 実物で起こるであろう現象を定性的に再現するため, あるいは解析手法の妥当性を検証するためにのみ用いられてきた。本報告では, 土構造物の模型振動実験を実際の土を用いて行う場合に適用可能な新しい相似則についての考えを述べている。この相似則では土の応力-ひずみ関係を考慮に入れており, 模型実験において実物と同じ土を用い, かつその重力の加速度を変える必要もない。そのため, 応力の縮尺は長さの縮尺に等しく既に固定されたものとし, ひずみの縮尺を土のせん断ひずみ振幅に依存する非線形関係を用いて決定できるとしている。こうして得られた相似則は, 振動台実験から実物の土構造物の振動性状を直接推定する方法を追及するうえで役立つものと思われる。
- 1979-12-15
著者
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