水中サウンディングによる海底地盤調査
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概要
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音波探査は海底地質調査を行う上で有効な手法であるが, 音波礫層の分布する所では不適であり, ボーリング調査に頼ることが多い。本報告にあるT. L. M.型ペネトロメータは厚さ25〜25mの軟弱地盤のコーン指数の測定が1〜2日で終わり, 作業機械スペース等が軽少ですむ利点がある。本装置のバイブロハンマーは油圧モーターによって振動を発生するので海水中に入れる事が可能である。コーン貫入抵抗の測定にはバイブロハンマーを停止して, 静的に貫入を行う。バイブロハンマーは測定深度にコーンをセットするのに使用されているので自重貫入時とバイブロハンマー貫入時との測定条件の上での差異は生じていない。また深度はガスをバイブロハンマー直下に送り, 開口しているホースの先端で水圧とバランスさせたガス圧を, コーン貫入抵抗と同様にオシログラフに記録し, ロッドの長さを加えて求めることができる。問題点としては, (1)測定値の信頼度については, コーンを貫入させる際貫入速度が調整しがたいので試験条件を一定に保持できぬ測定変動があること。(2)適用範囲については, 従来オランダ式コーンペネトロメータ試験での換算式q_e=5Nに比べやや大きめのq_eが出ていて, また今後砂層への適用について改良してゆく必要があることなどが挙げられている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1978-12-15