軟弱地盤改良における理論と実際 : コンポーザー工法
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概要
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最近の現場で盛んに採用されてきた地盤改良工法の一つに, 粘性土中に大口径のよく締め固められた砂杭を造成し, ある程度の圧密排水効果と同時に砂杭に応力を集中させ, 一種の杭の効果を期待しようとするコンポーザー工法がある。ここでは, 中国電力で実施した工事例についてコンポーザー工法の圧密の問題について, 設計計算と実施結果を対比しながら, どの程度の範囲でこの両者は一致するのかを中心にまとめられている。圧密過程の推定には, 通常バロン(Barron)の放射流理論を準用していることが多い。しかし, コンポーザーの場合は締固め砂杭への応力集中現象があるためこの応力集中によって, 粘土層にかかる荷重はそれだけ減少することになる。また応力集中の度合が時間的に変化するので, コンポーザー工法の圧密過程は厳密にはバロンの仮定を満足しないことがある。しかし, 単純なバロンの解で現実をどの程度近似させるのかを確かめておくことも必要である。ここで大きな試料を用いてK_0-圧密試験を行った結果より, コンポーザーの場合の圧密過程はバロンのケースに比べていくぶん早く進行することが述べられている。結論としては, 現在慣例的に用いている設計法でも実用的範囲内では実際を近似させうるものと考えている。しかし, より精度を高めるためには理論, 実施両面からの研究をおし進めなければならないと述べている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1978-12-15
著者
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