東京港における埋立て地盤の性状
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概要
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東京都港湾局は埋立て土について, 昭和42年度より浅層ボーリングやサウンディングを主体に, また昭和47年度からは砂の液状化についても調査を行なってきており, その結果を報告した。本文の概要は次のようである。1)人工的埋立て地盤を構成する陸上発生残土類を地盤として統一的には握することは困難である。埋立て土層の地質状態は複雑であるが, 自然地盤と同じような特徴を示す。2)埋立て地盤の強度は弱くそのままでは十分な支持力をもたない。また同一埋立て地の中でも土質構成による差がみられる。3)埋立て地盤の大きな特徴は, 埋立て造成後しばらくは水位が高いことである。4)埋立て土は載荷重としてチュウ積粘土層の圧密沈下を促進させている。5)埋立て地盤の地震特性, とくに砂の液状化についての調査を現在実施中である。6)廃棄物埋立て地盤の系統的調査法が必要である。ゴミのN値は普通の埋立て地盤とほぼ同じか, やや高い値を示す。7)施工に際しては埋立て地盤特有の問題について配慮する必要がある。
- 1977-06-15
著者
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清水 恵助
Bureau of Ports and Harbors, Tokyo Metropolitan Government
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清水 恵助
Bureau Of Ports And Harbors Tokyo Metropolitan Government