有限要素法によるクイックサンド現象の解析
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概要
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クイックサンド現象の解析には土の非線形応力-ヒズミ特性が導入されるべきであるという観点に立って, 有限要素法による新しい解析過程の定式化を試みている。まず, 浸透流の問題における有限要素法による解析法の概略を述べ, ついで異方性地盤中での浸透力の一般式を誘導し, 任意の三角形要素内での物体力を表示する式を提示している。この物体力に基づいて応力分布を決定するため以下の方法を提案している。すなわち, 連続体の応力解析における荷重漸増法と類似な手法として, 与えられた上, 下流側水頭差を適当な増分に分割し, 最終状態はこれらの累積で得られるものとする。この各増分過程の結果から地盤内応力分布を求めて塑性化の判定を行なっている。さらに, 地盤内部に発生した塑性域が水位増分とともに逐次拡大し, 下流測地表面に達したときクイックサンド現象が生じるとして, この場合の安全率の評価法を提唱している。数値計算例においては双曲線形の非線形応力-ヒズミ曲線を採用して, この方法の有用性について詳しい検討を行なっている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1974-09-15
著者
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