地盤の変形と破壊に関する研究
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概要
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村山, 柴田, 福尾, 松岡, 大槇, 関口らの土の研究小グループが行なった研究をまとめたもので, まず土の変形と強度についておもな項目をあげればつぎのようである。1)速度論。Eyringの速度理論を粘性機構に導入し粘土の変形の時間特性, 動的特性などを説明する。2)粒子接点角の確率分布。土粒子の接点角が正規確率分布を示すことを前提として土粒子がモビライズされる確率を求める。3)吸着水の特性。吸着水の自由エネルギーが粘土の変形に必要な活性エネルギーに与える影響を考察する。4)土の破壊規準。中間主応力がモール・クーロンの破壊規準に与える影響を指摘する。5)土の動的弾性係数。これを有効応力と間ゲキ比との関連において表わす。つぎに地盤の変形については, 1)土を間ゲキ水圧と骨格変形の両者を要素とする2相系材料として, 側方流動を含む土の圧密理論を導く, 2)種々な条件における地盤沈下の模型実験, 3)重複反射理論を基にした波動論によって地盤内の任意点の挙動を求める。4)飽和砂地盤の液状化に及ぼすτとσの比の値についての考察などである。
- 1974-09-15