有機質火山灰土の工学的性質に対する土中水の影響
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概要
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有機質火山灰土を対象として, 土中水の物理的な性質と, その土質工学的影響を調べ, つぎの結論を得た。1)土中水は拘束水(pF≧4.1〜4.5), 準拘束水(4.1〜4.5>pF≧3.3)および自由水(pF<33)に大別しうる。2)拘束水は力学的には固相として挙動し, 外力の影響を受けにくい。また, 拘束水量は有機物含有量に対して直線的に増加する。3)自由水は力学的には完全に液相として働く。4)準拘束水は力学的には拘束水と自由水の中間的な性質を示し, 外力の影響を受けやすい。また, 塑性限界状態における有効水は準拘束水でその量は乾燥過程を通じてほぼ一定に保たれる。5)突固めに際して, 液相として潤滑性を発揮するのは自由水のみであり, 先行乾燥含水比によって注水過程の突固め曲線が異なるのは, 乾燥過程の準拘束水または拘束水が非可逆的に脱水されるためである。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1974-09-15
著者
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