タイヤローラーによって生ずる地中応力 : フィルダムの締固めに関する実験的研究(V)

概要

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この報告は, 締固めの直接の要因である各種締固め機械により発生する地中応力について述べ, その解析およびそれらの機械の特性を明らかにするのが目的である。そこで, 種々の施工用締固め機械によって現地に発生する応力を測定し, 他の指標との関連から締固め機構を探ろうとした。比較的静的な締固め機械であるタイヤローラー(T_r)により発生する応力について調べるため, 締固め試験は粘性土, 砂, ランダム用土について行なった。結果の要約はつぎのようである。1)1輪のタイヤによって発生する応力の理論値は, 長方形, 円形としてそれほど大きく異ならない。2)水平荷重によるσ_Z(F)_<max>は, μ_f=0.3としても垂直荷重によるσ_Z(P)_<max>の1/5以下であり, μ_fがよほど大きくない限り, σ_Z(P)のみが締固めに関与するとしてよい。3)実測値と長方形荷重とした理論値を比較すると, 粘性土あるいは低速においてほぼ両者は一致している。4)T_r上において速度が大きいと, 振動などの動荷重の発生により, 実測値は理論値の2倍にも達することがある。
社団法人地盤工学会の論文
1973-12-15