豚の嗅球における完全長cDNA libraryの作製および,発現遺伝子と転写開始位置の解析

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概要

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動物の嗅覚システムは摂食行動,生殖活動には不可欠である。本研究では,豚嗅球の完全長cDNAライブラリーを作製し,発現遺伝子の解析を行った。得られたライブラリーのインサートサイズは平均1.7kb,完全長率は約80%であった。ライブラリーからクローンをランダムに1,000個選択し,5'末端よりその塩基配列を解析した。5'末端配列のクラスタリングおよびホモロジー検索を,データベースGenBank/EMBL/DDBJに対して行い,遺伝子機能に基づいて分類を試みた。結果,723個のクラスターについて解析結果が得られた。このうち655個は既知の遺伝子配列と相同性が認められた。残りの68個の塩基配列は相同性を持つ遺伝子がデータベース上に存在しなかったことから,新規の遺伝子を含む可能性が示唆された。また,発現頻度の高かった遺伝子7種,SLC25A,CK8,TU884,TUBB,YWHAH,TUBB2,CNPについて,転写開始領域を決定した。
社団法人日本獣医学会の論文
2004-01-25

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