感染型自由生活期幼虫を経口投与したラットにおけるStrongyloides venezuelensisの体内移行(寄生虫病学)
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概要
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Strongyloides venezuelensis(SVZ)のフィラリア型幼虫の体内移行経路を,1,000匹の感染型自由生活期幼虫を経口投与したSprague-Dawleyラットにおいて観察した.投与後,20,45分,および,1,2,3,4,8,12,16,48,72,96,120,144,168,192,時間後にラットの血液,肝臓,肺,気管,小腸における移行期幼虫(MLS)および成虫(AWS)を観察した.肝臓では投与後20分から3時間にかけて,血液中では45分から3時間にかけてMLSが回収された.また,肺では,投与後45分から72時間にかけてMLSが回収され,MLSの長さにおける成長が観察された.さらに,気管からは投与後3時間から96時間にかけてMLSが,小腸からは120時間後からAWSが得られた.組織病理学的には,投与後3時間において肝臓と肺における限局性の充出血と壊死,および,胃,肝臓,肺における好酸球の集簇像が得られた.本実験の結果,SVZの感染型自由生活期幼虫の経口投与後の体内移行経路とMLSの肺における一時的停滞と著しい成長過程を含む,感染の成立過程が明らかになった.
- 2003-09-25
著者
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Kim Byeong-su
西海大学臨床病理学科
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Lim Chae-woong
全北大学校獣医科大学生体安全性研究所
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松田 きく
全北大学校獣医科大学生体安全性研究所
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Whang In-soo
全北大学校獣医科大学生体安全性研究所
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BAEK Byeong-Kirl
全北大学校獣医科大学生体安全性研究所
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Baek B‐k
全北大学校獣医科大学生体安全性研究所