パラフィン切片における細胞内ウイルスDNAの検出のためのin situ nest PCRの開発と5つの分子生物学的診断法の比較
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概要
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nestPCR,in situ hybridisation(ISH),in situ PCR,PCR-ISHおよびin situ nestPCRの5つの方法について,パラフィン切片における細胞質内ウイルスDNAの検出および局在観察のための有効性を比較した。MDBK細胞に10^1〜10^5TCID_<50>のalcelaphine herpesvirus(AHV-l)を感染させ,18時間培養後に細胞を固定し,パラフィンブロックを作製した。切片について,AHV-lのORF50に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーあるいはPCRプロープを使用し,nest PCR,lSH,in situ PCR,in situ PCR-ISHおよびin situ nest PCRを実施した。その結果,in situnest PCRとnest PCRにより,最小ウイルス感染価の細胞においてAHV-lのDNAを検出することができた。他の方法と比較した結果,in situ nest PCRはISH,in situ PCRおよぴPCR-ISHよりも高感度であることがわかった。In situ nest PCRは,種々の臨床状態におけるウイルスの役割の研究のために,細胞内の少数のウイルス核酸の高感度な局在観察法として広範な応用性を有する。
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2003-02-25
著者
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