保育所乳児部 (3 才未満児) の平面用途構成に関する研究 : その 2 準備行為先行型と平面用途の分化要求

概要

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(1) 3才未満児保育における保育室の用途分化を規定する主要因として, 「転換時」の保母の介助行為の他に, 基本的生活行為の営みのための始末と準備行為の継起を指摘しうる。(2) この始末と準備行為の継起に関して3才未満児保育においては, 「展開時」行為中に次の準備行為が行われるという独自な継起の営み方がみられ, これを「準備行為先行型」として概念規定する。(3) 一方の準備行為非先行型での継起の営み方には, 「展開時」行為の非安定的継続と「転換時」における行動制御のための保育の中断化という矛盾がみられる。(4) 「準備行為先行型」は, 行為の円滑な転換を保証し, 且つこうした矛盾を解決して秩序ある転換を可能とする3才未満児保育において法則的に根拠を得た営み方である。(5) この「準備行為先行型」の体系的な営みは, 平面の用途分化を前提として成立し, 「展開時」行為の場と, 次の準備のための場の他に, 「逃げの空間」が不可欠である。この「逃げの空間」の概念が, 平面用途構成上のきわめて重要な要素である。(6) 平面用途の分化要求を再構成すると, 未分化型, 分化型L, 分化型Uが設定できる。いずれの平面用途構成型においても「逃げの空間」の機能設定と有効な配置が, 主要な課題となる。
社団法人日本建築学会の論文
1981-04-30

保育所乳児部 (3 才未満児) の平面用途構成に関する研究 : その 2 準備行為先行型と平面用途の分化要求

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