無歯顎患者の下顎頭形態と前方運動経路に関する研究
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概要
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無歯顎患者は初診時のX線診査で下顎頭の形態変化が認められる症例が少なくない.加えて,咬合位が不安定で,咬合採得や咬合調整に困難をきたす場合が多い.本論文は,107名の無歯顎患者を対象にパノラマX線撮影を行い,下顎頭の形態を分類し,特にゴシックアーチの前方運動経路における偏位量との関係を検討したものである.その結果,約半数に下顎頭の形態変化や部分的骨変化が認められ,これらの形態変化と前方運動経路の左右側への偏位との間に相関性が高いことが認められた.この知見は顎機能異常を主訴としない無歯顎患者においても顎関節のX線診査が治療や予後を見通すうえで重要であることを示唆している.
- 社団法人日本補綴歯科学会の論文
- 1995-06-01
著者
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