実験的早期接触付与による咀嚼筋 EMG の経時的変化
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概要
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早期接触は咀嚼運動系の鋭敏な反応を葱起するとの仮説に基づき, 成人有歯顎被験者10名を5名ずつの2郡に分けて, 一側臼歯部に実験的に厚さ約100μm の水平的干渉を付与した郡(H型郡)と同じく垂直的干渉を付与した郡(V型郡)につき14日間にわたって EMG burst を観察した. その結果, タッピング運動およびガム咀嚼運動時の EMG burst の積分値の推移からみて, H型郡の方がV型郡より著しい影響を受けていることが明らかになった. このことは咀嚼運動系の末梢性制御の態様の一面を明らかにしたものであり, 咬合の病態をりん量的に把握する上にも興味ある示唆を与えるものである.
- 社団法人日本補綴歯科学会の論文
- 1983-08-01