ヒト下顎タッピング運動の調節に関する動作学的研究
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概要
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下顎タッピング運動は補綴治療の場で広く応用されているが,その調節機構について言及した報告は少ない.本研究は,定距離再現下顎タツピング運動時に当該運動がどのように調節されているのかを動作学的に明らかにすることを目的としたものである.著者は実験の結果から,咀咽系が運動の結果を経時的に把握し,負荷条件に合う運動のタイミングを決定し,該当の運動相を特異的に調節する能力をもつことを示し,これらのことを可能にするメカニズムの存在とその構造についても言及している.本研究は,下顎タッピング運動の調節機構解明の一助となり,運動制御の立場からも興味あるものと考える.
- 日本補綴歯科学会の論文
- 1996-10-01