圃場における乾草およびサイレージ調製中の乾物損失の測定と推定
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概要
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圃場における乾草およびサイレージ調製中の乾物損失の測定を行い,2年間にわたる38のレコードから乾物損失の推定を試みた。牧草はイネ科主体で,ロータリモアで刈り取られ,雨天時以外は1日1-2回テッダ・レーキで転草された。刈り取り直前と直後に圃場において草量と残草量を測定し,収穫量はトラックスケールで計測し,乾物損失率を計算した。刈り取り時の牧草の生育ステージ,番草,調製日数,テッダ・レーキの運転回数,乾物収量,乾草およびサイレージ調製の別,調製中の気温,降水量,湿度,風速を説明変数,乾物損失率を従属変数とする重回帰分析を行った。乾草調製中の乾物損失率は32.9%(18.5-48.7%),サイレージ調製中の乾物損失率は21.7%(7.2-44.1%)であった。乾物損失率は単位面積当りの乾物収量と有意な負の相関(r=-0.58)が,テッダ・レーキの運転回数と有意な正の相関(r=0.41)があった。乾物損失率を推定する以下の式が得られた。DML=23.66-30.94×DMH+2.06×TED+0.64×AT(DML;調製中の乾物損失率(%),DMH;乾物収量(t/10a),TED;テッダ・レーキの運転回数,AT;調製中の平均気温(℃))
- 日本草地学会の論文
- 2002-06-15
著者
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熊谷 元
広島大学大学院国際協力研究科
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三谷 克之輔
畜産システム研究所
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熊谷 元
広島大学国際協力研究科
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ELAWAD S
広島大学国際協力研究科
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三谷 克之輔
広島大学国際協力研究科
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Elawad S
広島大学大学院国際協力研究科
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三谷 克之助
広島大学国際協力研究科
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