ディーゼルトラックから排出される二酸化窒素(NO_2)について
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概要
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東京都内において窒素酸化物(NO_x=NO+NO_2)排出量の寄与が大きいディーゼル車の二酸化窒素(NO_2)排出特性に関する研究を行った。直噴式ディーゼルエンジンを搭載したトラック(積載量4トン,試験時の等価慣性重量5,855kg)をシャシダイナモメーター上で試験し,CVS(COnstant VOlume Sampling)法により希釈された排気ガス中のNO_xおよびNO濃度を測定したOそれらの濃度からモーダルマスダイリュート法により,NO_xおよびNO排出量を求め,その差からNO_2排出量を算出した。定速走行条件におけるNO_2/NO_x(v/v)比率は,アイドリング時:31%,20km/h走行時:26%,4Okm/h走行時:22%,60km/h走行時:25%および80km/h走行時:17%であった。また,M-15走行モード試験のデータから,NO_2/NO_x(v/v)比率は加速時に11〜21%,減速時に50〜60%の値が得られた。東京都実走行パターンNo.2(平均車速:8.1km/h),No.5(平均車速:18.2km/h)およびNo.8(平均車速:28.8km/h)におけるNO_2排出量およびトータルのNO_2/NO_x(v/v)比率は,それぞれ1.23g/kmと24%,0.69g/kmと20%,0.52g/kmと18%であった。実走行パターンでは,加速走行時に排出されるNO_2量が他の3つの走行モードの排出量に比べ大きかった。
- 社団法人大気環境学会の論文
- 2000-01-10