マイクロ写真士から文書情報管理士へ
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
戦後の日本経済の驚くべき成長は、技術や生産分野の革新によるだけでなく、各種のOA機器や手法による後方支援業務の改革も絡んでいたことは言うまでもない。大量に発生する書類、原始証憑類、図面、などを効率よく管理し、活用する手法や技術は、米国企業の先進事例を参考に取り入れながら発展し、各分野に広く普及していった。文書を中心にした情報管理の発展過程で、記録された情報の改ざんが難しいマイクロフイルムの持つ特異な性質が注目され、証拠性を持たせるために業務処理の手順、感材、保存・保管方法などに関し国内外で標準化 (ISO/JIS) が設定され、且つ関連する法律が制定された。各種の必要要件に対応するために、人材の育成と教育の重要さが認識されマイクロ写真士が誕生した。またパソコンとインターネットの普及に伴う電子化の波は、情報管理を取り巻く環境に大きな変化を与えた。電子化された文書にマイクロフイルムと同じ様な証拠性を持たせるには、法律のより一層の整備、プロセスやシステムの信頼性をどう構築するか、組織のあり方、責任体制など解決せねばならない課題は依然として多い。しかし、新しい文書情報管理士は、電子・電子化文書の信頼性と信憑性を高めることを狙い、アナログ文書情報とデジタル情報の両方の効果的且つ効率的な管理と活用に、技術、運用、そして法的側面から何らかの貢献をするものと期待される。
- 2002-03-31
著者
関連論文
- マイクロ写真士から文書情報管理士へ
- ビジネス機械情報システム産業協会ドキュメントマネージメントシステム部会, 『内部統制のカギを握る 文書管理システム導入のすすめ』, 東洋経済新報社, 2006.10, 248p, 本体2,600円+税, ISBN4-492-55564-1
- JIIMAの活動とAIIM白書『コンテンツ管理』『可用性と保存』