情報システム会社におけるデータフローモデル構築による情報共有化と電子記録管理
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概要
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現在、情報システム会社 (ISC : Information System Company) を取り巻く経営環境は、情報システム業界の競争激化と提供するシステムの更なる品質向上という厳しい状況が取り囲んでいる。ISCでは、顧客に対して、より低コストでトラブルの少ない、かつ高機能で高速処理という高いサービスレベルを提供することが求められている。また、顧客からの各種問合せに対して、トラブルに関しては影響範囲や復旧予定時間などについて、開発状況に関しては作業状況(作業工程)がどの段階なのかについて、機能確認に関しては提供するシステムの仕様の詳細についてなど、適切で迅速な対応を行うことが求められている。ISCではユーザーである顧客への適切かつ迅速な対応を行うために、社内の情報基盤として案件統合データベースを導入し、データフローモデルを構築する必要がある。データフローモデルとは、ISC社内の業務処理フローの見直しを行い各部門共通に利用される業務処理に関する情報を電子媒体化して案件統合データベースを作成する考え方である。このデータベースを活用することにより情報の発生から終了までをデータの流れとして捉えて活用して情報を一元管理することができる。データフローモデルでは情報共有化による電子記録管理を実現し、業務処理改革を伴う理想的な業務処理プロセスを行う。これにより、ISCの各業務処理部門では、手作業を排除したシームレスな業務処理プロセスを提供することが可能となる。
- 記録管理学会の論文
- 2001-11-30