成人男性における肥満と血中総コレステロール, 血圧の関連
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概要
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成人男性における肥満と血中総コレステロール, 血圧の関連:福井明.豊田工機株式会社 診療所-生体インピーダンス法で測定した体脂肪率およびBMI血中総コレステロール値および血圧の関係について検討した.対象は工作機械メーカーに勤務する男性2, 955人.体脂肪率とBMIにより4群に分類した.「正常群」はBMI(<24), 体脂肪率(<20%)ともに正常範囲内.「見かけ肥満群」はBMIが高値(≩24)で体脂肪率は正常範囲.「かくれ肥満群」はBMIが正常で体脂肪率は高値(≩20%).「肥満群」はBMIも体脂肪率も高値の者とした.各群において血中総コレステロール高値を示す者, 収縮期、拡張期血圧が高値を示す者の数を検討した.血中総コレステロール高値を示す人数は, 「肥満群」では「見かけ肥満群」や「正常群」より有意に多く, 「かくれ肥満群」でも「見かけ肥満群」や「正常群」より有意に多かった.「見かけ肥満群」では「正常群」より有意に多かった.収縮期血圧高値を示す人数は「肥満群」では「かくれ肥満群」や「みかけ肥満群」, 「正常群」より有意に多く, 「かくれ肥満群」と「みかけ肥満群」でいずれも「正常群」より有意に多かった.拡張期血圧では, 「肥満群」において「かくれ肥満群」や「みかけ肥満群」, 「正常群」より有意に多く, 「かくれ肥満群」と「みかけ肥満群」で「正常群」より有意に多かった.これらの結果から, 血中総コレステロール値や血圧等の健康診断の項目に異常値を示していなくても体脂肪率やBMIの高い者に対して健康指導を行うことの必要性が示唆され早期の健康指導によって生活習慣病の発症を効率よく予防できる可能性が示唆された.
- 2000-07-20
著者
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