生産デザイン教育における使用性創出訓練の考え方
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概要
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審美性と情報性にかかわる活動であった初期の生産デザインを、現在の使用性(Ease and Convenience of Use)の追求をも含める活動に発展させたのは、1930年代のレイモンド・ロウイをはじめとする米国のデザイナー達と考えることができ、その取り組みの特徴は、使用性の追求を、審美性・情報性など、他要件との綜合最適化の中で行うことにあった。そして生産デザイン遂行に必要な上記3要件の綜合最適化の技術は生産デザインの固有技術と考えることができ、同時に生産デザイナーが備えるべき技術要件と言うことができる。デザイン教育において上記の固有技術を養成するためには、実際の生産デザイン場面で動員される3要件最適化のための思考と同質の働きが発揮されるように基礎教育を組み立てる必要があり、特に使用性追求の基礎訓練は、それのみを単独に行うのではなく、他の要件を含めた綜合最適化の中で追求するような工夫が必要である。
- 2001-01-31