北イタリア地域における家具産業構造調査〜ブリアンツァ : 家具デザインと産業構造(1)
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概要
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今回の調査対象地域であるイタリアのブリアンツァは、ミラノの北部に位置する地域である。この地域の家具産業は、伝統的職人による小規模経営が中心であり、古くからミラノやコモを消費地として発展してきた地域とされている。今回の調査の目的は、伝統的技術をいかした生産方法と、小規模経営におけるデザイン開発、及び生産方法を探ることである。調査は商品構成の異なる家具メーカー3社を対象とした。その結果、各社とも生産される商品や、対象とする市場はそれぞれ異なるが、生産方法(特に外注企業の利用方法)にそれぞれ特徴があった。また、それらは伝統技術の保存や、新しい技術導入をともなうデザイン開発など、各企業の経営方針を明確に反映したものであった。また、各社とも自社で生産をすべてまかなうのではなく、自社の特徴を有しながら、独自の技術を有する外部企業を利用し、製品やデザインに対応してその企業連関により生産工程を変化させており、個性的な製品を生み出す背景としての企業間ネットワークの多様性が明らかになった。
- 1997-07-31
著者
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