神奈川縣下のヤマトハマダラカについて
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概要
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ヤマトハマダラカについては従来あまり多く報告されていないようである。私は先年(昭和23年)横須賀市野比町でA.lindesayi var. japonicusの幼虫を得てその羽化に成功し、その成虫15匹についてA.lindesayi基本型とvar. juponicusとの区別の困難な場合があることを指摘しておいた。翌年も野比町に於いて昨年同様Anophelesの採集に努力したがA. lindesayiは発見出来なかつた。而し神奈川県山岳地区で数カ所から同種の幼虫を発見し、之を飼育して26匹の成虫を得た。それ等について後肢腿節の中央白輪、基部白斑を計測して、その変異性について観察した。その結果基本型に近いものは発見されず、すべてvar. japonicusと思われるものであつた。以下、本種の生棲地と飼育についての所見と共に後肢腿節の計測値を報告する。
- 日本衛生動物学会の論文
- 1950-10-20