キンイロヤブカの腹部斑紋についての実験的研究
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概要
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1)Aedes vexans var. nipponiiの腹部斑紋変異及びそれと温度との関係を考察した.2)斑紋の変異には種々な型が観察され, 各節によつても出現する型が異る.3)これら変異には温度が影響し, 卵期, 蛹期を含んだ幼虫期を高温で飼育すると黒化型の原種型斑紋を有する個体が多くあらわれ, 変種型斑紋を有する個体が減少する.4)白い帯状の部分の平らな個体(東洋型)が, Edwardsのいう黒化型の原種型斑紋を有する個体の内に認められるが, 一般に中央部で鋭くせばめられている個体が各温度で飼育した場合にも多く出現している.しかし温度による影響はないと考えられる.5)以上のことから, Edwardsのいう原種型と日本型とを区別して考えることは困難となる.
- 日本衛生動物学会の論文
- 1958-08-10