クロゴキブリ自然集団に及ぼす誘引食毒剤の影響
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概要
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富山市内のあるビル内の動物舎でクロゴキブリ活動個体数と死亡虫数, およびそのステージ構成の変化を調べた.また場所がら通常の薬剤散布が出来ないため, 誘引食毒剤の実用性の検討をかねて, そのクロゴキブリ集団に対する影響を調べた.その結果, 他に食餌となる固形飼料が豊富であるにもかかわらず, 食毒剤の設置は活動個体数の激減と死亡虫の激増をきたした. 2.5m^2あたり顆粒剤重量として5gを処理放置すれば駆除が期待される.卵期間より考えて, 食毒剤処理は2カ月と長期にわたることが望ましい.マーキング法や死亡虫発見数の推移からみると, 1970年の処理前の自然集団は, 5, 000頭程度(1m^2あたり50頭以上)いたのが48日にわたる3回の処理によつて最終的には20頭程度に減少したと推定される.エナメルによる胸背マーキングは剥落しやすく, 翅端切断はほぼ有効なマーク法とみなされた.ゴキブリ活動個体数の回復は他所から侵入するものは僅少で, ほとんどが新生幼虫の出現によるとみなされた.通常の行動圏は100m^2程度で, 小範囲の駆除もある程度可能とみなされた.小形幼虫は行動範囲がさらに狭く, 施用個所近くで死亡する反面, 成虫や大形幼虫は離れて死亡するものが多いと推定された.
- 1971-05-20
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