メクラアブ Chrysops suavis Loew (Tabanidae) の生態について : 2. 幼虫の生態と成虫の吸血行動の観察
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概要
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神津牧場においてメクラアブChrysops suavis Loewの幼虫の生態と成虫の吸血行動を観察した.幼虫は総て人工溜池の岸より採集され, 腐植土より砂土に多く分布しており, しかも, 岸40cm以内に大部分が棲息していた.幼虫の食性は腐植食性と考えられた.蛹期間は10.13±2.76であり, 羽化は昼間に多かつた.羽化に要する時間は1〜2分であつた.成虫の出現期間は6月上旬より8月上旬までで, 6月下旬から7月上旬がピークであつた.吸血日周リズムは2峰性であり, 飛来の開始は温度に依存していると考えられ, 開始以後は照度, 輻射熱, 温度, 湿度の複合因子によつて左右されると思われた.吸血部位は牛・馬ともに陰嚢部が大部分を占め, 腹面, 脚がそれにつづいている.側面部, 背面部はけつして吸血することはなかつた.雄が野外で吸蜜しているのを2度観察出来た.
- 1969-03-31
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