未破裂脳動脈瘤の手術成績
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
未破裂脳動脈瘤の治療成績,評価上の問題点,合併症予防策を文献的に考察し,自験例の結果と併せて報告する.文献的には,一般的に遭遇することの多いテント上大きさ10mm 未満の未破裂脳動脈瘤の治療では,合併症率は3〜5%以下と報告されているものが多く,逆にテント下巨大動脈瘤ほど合併症率が高くなる,一方,合併症の評価に関しては,日常生活の自立を指標に検討されることが多いが,術後の詳細な高次脳機能評価では多くの認知機能低下が示唆されており,今後明らかにすべき問題と思われる.未破裂脳動脈瘤治療にあたっては,合併症の目避のため,術中誘発電位,内視鏡支援,術中血管撮影などが有効と期待されている.自験例でも一過性の合併症が5%,永続的な合併症が1%に認められたが,開頭術と血管内治療を適切に組み合わせることにより,さらなる合併症の減少が期待される.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2004-03-20