手根管症候群の外科的治療
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概要
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当院におけるcarpal tunnel syndrome (CTS)に対する診断,治療に関し報告する.対象・方法:1995年1月〜2001年12月までの間に,当院で外科的治療を施行された155例(187件)を対象とした.内訳は男性45例(うち,手術は56件),女性110例(同131件)である.術後評価はretrospectiveに検討された.術前,全例とも神経内科により神経学的評価が施された.手術は全例standardな手根管open release が施行された.結果:outcomeは. 169件がexcellent, 12件がgood,そしてpoorが6件であった. 187件のうち12件は再手術であった.再手術12例(12件)のうち6例(6件)は初回手術が他院で行われていた.また,他院での手術は全例,内視鏡を用いないminimal incisionでの手術であった.初回手術が当院であった再手術6例(6件)中,1例が職業性,2例が高尿酸血症,2例が開放不十分,1例が術後血腫によるものであった.20例が両側性CTSであった.なお,再手術例12例のoutcomeは,いずれもgoodであった.結論:職業性のCTSや基礎疾患を有するCTSに対しては.minima目ncisionでの手根管の開放は適切ではない.また,初回手術がstandardなopen releaseであったにもかかわらず,不完全な開放で再手術に至ったのは反省すべき点である.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2004-01-20