早期手術を予定した破裂動脈瘤患者の術前管理
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概要
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破裂脳動脈瘤の早期手術において, 来院後深夜の手術を避けて翌日まで手術を待機することは, 再出血の危険性を考慮すると, 問題はないのかどうか検討した.対象は1982〜1997年までの16年間に当科に入院した破裂脳動脈瘤の患者のうち, 早期手術を予定していたが深夜を避けて翌日に手術を行った72例で, 待機中は絶対安静にし, 血圧も厳重にコントロールした.72例全例に明らかな再出血と思われる症状はなく, 来院後平均29.3時間で手術を行い得た.今回の調査では症例数は多くはないものの, 破裂脳動脈瘤の早期手術において厳重な患者管理を行えば, 来院後深夜の手術を避けて翌日まで手術を待機することは, 限られた状況下では次善の策として許容され得る方法と思われた.
- 2000-05-20