頭痛で発症し脳血管撮影において興味ある経過を示した大脳皮質静脈血栓症の1例
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概要
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大脳皮質静脈に限局した静脈血栓症の1例を報告した.症例は頭痛にて発症し, 経過中に痙攣をきたした.初診時CTにて右シルビウス裂近傍のinsula cortexを中心にlow density areaを認め, 造影CTにて同部は不均一に造影された.脳血管撮影にて大脳皮質静脈の部分的な閉塞, arteriovenous shunting(A-V shunting)を認め, 約1ヵ月後に閉塞部位の再開通, A-Vshuntingの消失を認めた.原因は明らかにできなかったが, 再開通により臨床症状, 画像上の病巣部も消失した.また, 本症例の部位診断においてA-V shuntingの所見が有意義であったと考えられた.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2000-12-20