円蓋部慢性硬膜下血腫を合併したsubacute interhemispheric subdural hematomaの成人例
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概要
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症例は54歳の男性で, 後頭部を打撲後10日目に右下肢単麻痺にて発症した亜急性大脳半球間裂硬膜下血腫(ISDH)例である.保存的療法で軽快したが, 左円蓋部慢性硬膜下血腫の合併により右下肢単麻痺が再発し, さらに運動性失語症, 右上肢の麻痺が出現した.ISDH経過中の円蓋部慢性硬膜下血腫の合併はこれまで4例の報告がある.その発生機序は液状化したISDHの円蓋部への移行とされているが, 本例ではISDHによる大脳半球の圧迫が強く, 血腫が慢性期にpassiveに大脳半球間裂から円蓋部に移行したとは考えにくく, 受傷後すでに円蓋部にみられた薄い亜急性硬膜下血腫が慢性硬膜下血腫に移行したと考えられた.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1999-11-20
著者
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