先天性胆道閉鎖症に脳膿瘍を合併した1小児例
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概要
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症例は先天性胆道閉鎖症の9歳の男児.生後46日で肝門部空腸吻合術を施行した.術後,黄疸は消退したが肝機能障害は持続していた.9歳時に続発性肺動静脈痩が原因と考えられた多発性脳膿瘍を発症し,膿瘍ドレナージ術,脳室ドレナージ術,V-Pシャント術などにて治療し,脳神経機能障害を残したが,救命し得た症例を報告した.当今の先天性胆道閉鎖症の長期生存例が増加する傾向に鑑み,今後,同様の症例も稀ならず発症する可能性が示唆されたので,文献的考察も加え報告した.
- 1997-05-20