頭蓋咽頭腫の手術(<特集>頭蓋咽頭腫)
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概要
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頭蓋咽頭腫の中でも鞍上部に存在する実質性の大きな腫瘍の全摘術は特に難しい.手術を難しくしている最も大きな要因は,内頸動脈,後交通動脈とその穿通枝,および視神経が腫瘍付着部の直視下操作を防げることにある.このために視床下部,下垂体柄週辺の穿通枝を腫瘍から直視下に剥離できずに,本来の腫瘍付着部以上の大きな損傷を加えてしまうからである.従来の手術法,すなわちpterional approachとinterhemispheric approachに替わって,basal interhemispheric or interflcine approach, cranio-nasal median splitting, zygomatic approachなどを用いることで,よりよい直視下操作野を得て手術成績を向上させることができる.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1997-04-20