ストレス応答 : ストレス遺伝子の発現調節(<特集>遺伝子発現)
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概要
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あらゆる生物は,その生存にとって都合の悪いさまざまな外的環境の変化によって,ストレス(熱ショック)蛋白質(stress/heat shock protein;HSP)とよばれる一群の蛋白質を合成する.この応答はストレス(熱ショック)応答とよばれ,細菌から高等動物細胞に至るまで普遍的に存在する現象である.これらの蛋白質は分子シャペロンとして,ストレス下および非ストレス下の細胞内で必須の機能をもっている.高等動物において,ストレス遺伝子の発現は主に転写レベルで調節されている.この転写調節は,主にプロモーター領域のheat shock element(HSE)への熱ショック転写因子(heat shock factor;HSF)の結合により行われる.最近の研究の結果から,生体における病的状態でのストレス遺伝子の転写は,熱ショック後の培養細胞と同様の経路で調節されていることがわかってきた.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1996-03-20
著者
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永田 和宏
京都大学胸部疾患研究所細胞生物学
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永田 和宏
京都大学再生医科学研究所 細胞機能調節学分野
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東 登志夫
小倉記念病院(社保) 脳神経外科
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永田 和宏
京大 再生医科研
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永田 和宏
京大 再生医科研 細胞機能調節学分野
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東 登志夫
京都大学医学部脳神経外科:京都大学胸部疾患研究所細胞生物部門
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永田 和宏
京都大学胸部疾患研究所細胞生物部門
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