前頭前額部に及ぶ広範な難治性頭皮下髄液貯留の1治験例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
難治性頭皮下髄液貯留の1治験例について報告した.症例は20歳の女性で,10歳時に左前頭葉脳内血腫除去術,19歳時左前頭葉AVM根治術を受けた.しかし,AVM根治術後より前頭前額部に広範な頭皮下髄液貯留が認められ,L-Pシャント術や頭皮下腹腔シャント術を施行したが改善しなかった.前回の手術創を解放し硬膜を翻転すると脳表と側脳室が小孔を介して交通しており,この小孔から髄液が噴出していた.この小孔のone-way valve効果により髄液の一方向性の頭皮下への流出が起こったと考えられ,小孔の私大とV-Pシャント術を施行し完治を得ることができた.
- 1995-03-20