大脳鎌髄膜腫の開頭術後に発生した緊張性気脳症の1例
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概要
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大脳鎌髄膜腫の開頭術後に発生した緊張性気脳症を経験した.症例は58歳, 男性で, 右下肢から始まり上肢に及ぶ部分運動発作で発症した.頭部MRIで左傍中心小葉に位置する大脳鎌髄膜腫と診断した.仰臥位で開頭腫瘍全摘出術を行った.この際, 開頭部は最上部に位置しなかった.手術終了直後に瞳孔不同が出現した.頭部CTで緊張性気脳症と診断後, 直ちに前頭部を穿頭し脱気を行った.術後, 覚醒遅延を生じたが軽快し, 独歩退院した.テント上開頭術においても, 特に開頭部が最上部に位置しない場合は, 合併症として緊張性気脳症が発生し得ることを認識する必要があり, 治療としては迅速な脱気が重要であると考えられた.
- 2001-06-20
著者
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