日本古代住居址の研究
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概要
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本研究は此10年來人類學者或は考古學者により、著しく闡明の度を増した日本古代の住居址が、如何なる構造を有するか、又如何にして其等に相對年代を與へ得るかを述べ、且多少住居建築の復原的考察を加へ、時間的に配列された住居址に歴史的批判を與へたものである。先住居址發見の歴史を掲げ、かゝる研究が建築史上如何なる位置に在るかを述べ、相對年代の決定を概説し、時間的尺度として土器編年に依ることゝした。次に住居形式を床の地表面に對する位置から、竪穴、平地、高床住居の三者に分け横穴式の住居は省いた。特に關東に於ける縄紋式時代の住居址を主とし、他の地方或は他の時代のものに就ては、資料不充分の爲概述に止めた。本研究にあたつて、特に御指導を賜はつた藤島教授を初め、種々便宜或は垂教を賜はつた松村瞭博士、八幡一郎氏、上田三平氏、古谷清氏、並に森本六彌氏に深く感謝の意を表する次第である。
- 社団法人日本建築学会の論文
- 1934-11-05
著者
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