分権・特許データによる日本の研究開発ダイナミクスの定量分析 : ロボット学、遺伝子工学
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概要
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日本の研究開発ダイナミクスを文献データ(原著論文、一般雑誌記事)および特許データを用いて分析した。対象分野としてはロボット学(ロボット工学、産業用ロボット工学)および遺伝子工学を選んだ。日本と世界の比較では、日本はロボット学では、研究成果である原著論文、および情報普及活動である一般雑誌記事の双方において世界と同期的である。遺伝子工学では日本は情報普及活動は世界と同期的であるが研究では世界に1年程遅れた動きを示している。研究と情報普及の関係では、日本のロボット工学、世界のロボット工学および世界の遺伝子工学の場合には研究と情報普及は同期的に動いている。また、産業用ロボット工学の場合には、日本および世界の双方において情報普及の動きが研究の動きに1年程先行している。基礎分野であるロボット工学と応用分野である産業用ロボット工学の関係では、日本ではロボット工学の研究の動きを産業ロボット工学の研究の動きが1年程遅れて追っているが、世界では逆になっている。国内特許と国外特許の関係では、日本人が米国で取得したロボット分野の特許の日本での出願の動きは日本におけるロボット分野の特許全体の出願の動きに比べ3年程早くなっている。また、日本における外国人の特許出願はロボットおよび遺伝子工学の分野では日本の出願に比べ1年程早い動きを示している。