我が国の科学技術指標体系の構造分析とその評価
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概要
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本論文の目的は、著者等がその開発に参加した日本の科学技術指標体系を分析し、因果性と指標数のバランスという面で当指標体系が優れていることを明らかにすることにある。科学技術指標の利用目的としては、現状報告用、判定用、政策評価用の3種があると考えられる。日本の科学技術指標の開発に当たっては、当面現状報告用を目指すことにし、次いで個別指標を論理的、体系に抽出するために4つガイドラインを設定した。個別指標の抽出とその体系化の過程で、科学技術指標にはカスケード構想が適切であるとの結論に達した。それはカスケード構造により、個別指標の関連性と因果性とが明解に把握できるからである。結局、日本の科学技術として、103の指標と6カテゴリーから構成される3層のカスケード構造を得た。得られた指標構造が前述のガイドラインを満足しているか否かを、因果性と指標数のバランスの視点から分析した。その結果、指標構造がこれらの基準をほぼ満足していることを明らかにした。最後に、アメリカをはじめ現存の科学技術指標3つを指標数のバランスという基準で分析し、日本の指標構造と比較した。
- 研究・技術計画学会の論文
著者
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Kodama Fumio
Graduate School Of Policy Science Saitama University
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NIWA Fujio
Institute of Socio-Economic Planning, Tsukuba University
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Niwa Fujio
Institute Of Socio-economic Planning Tsukuba University