近江産〓菌の2新種
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概要
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Russula japonica HONGO. シロハツモドキ(新種)。全體白色の比較的大形の菌で傘の中央部はくぼんでやや漏斗状となる。褶は幅狭く密生し、最初白色なるも胞子が成熟すればクリーム色、後オーカ色となる。胞子は球形で刺状突起を有し、網目状の隆起はない。夏から秋にかけて疎林内の地上に群生し、大津付近ではきわめて普通の種類である。チチタケ屬のツチカブリに外觀酷似するも辛い乳液を缺く事、褶が後オーカ色に變る點で簡單に區別出來る。Hygrophorum pinetorum HONGO. フユヤマタケ(新種)。中形乃至小形の菌で幼時傘及び莖が粘液質の外被膜で包まれている。傘は汚黄褐色乃至オリーブ褐色、莖は傘より淡色、又は淡黄色、赤色の色合を帯びまた白色のこともあり、上部に不完全な鍔(早落性)を有する。褶は白色または淡黄色で莖に垂生し疎。晩秋から冬にかけて大津市及び瀬田町のアカマツ林内に生ずる。
- 日本植物分類学会の論文
- 1954-03-25
著者
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