日本産ユタカカワモズクについて
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概要
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福井県小浜市飯盛の山中における泉水より出る小流中に,ユタカカワモズク (Sirodotia delicatula SKUJA, 1938) を発見した。その生態,精子器の発達,造果器,造胞系及び果胞子嚢の発達過程を詳細に研究した。その小流から該種の幼芽体を多数採集した。しかしシャントランシア期の植物体は見つけられなかった。母植物体の小枝間に,放出された果胞子及びその小発芽体を発見したが,それはカワモズク属のそれとよく似ていた。Sirodotia delicatula SKUJA に S. ateteia SKUJA (1938) 及び瀬川氏(193)によって,初めて報告された,ユタカカワモズクの2種のうち1種 Sirodotia sp. (Segawa 1939) がシノニュームとして報告されている。
- 日本植物分類学会の論文