酵素多型分析を用いた日本国内のタヌキモとイヌタヌキモの識別
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概要
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国内のタヌキモは、タヌキモ(狭義)とイヌタヌキモに分けられ、それぞれ独立種として扱われるか、あるいはイヌタヌキモはタヌキモ(広義)の一品種として扱われている。両者は花茎と殖芽以外の形態では酷似し、しばしば混同されてきた。本研究では、各地の集団について酵素多型分析をおこない、両者で異なる電気泳勳パターンを示す酵素を探索した。3酵素種について明瞭なパターンが得られ、このうちADHとPGIが両者の間で明瞭な違いを示した。ADHのバンド数が3ならタヌキモ(狭義)、1ならイヌタヌキモ、PGIで2.1〜3.2cmの泳動距離を持つバンドがあればタヌキモ、なければイヌタヌキモである。これらは殖芽等がない場合に両者の識別に利用できる可能性がある。
- 2000-09-12