エーテルガス吸入法による肺換気に関する研究 : 珪肺患者と健康者について
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概要
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1) 健康者のUとVとの関係は次式で表わされる U=0.74V+0.01 (r=0.93) 即ち U/V≒0.74±S.D.0.037 2) 健康者のうち,約95.5%のものはU/V値が0.67∼0.82の範囲にある。 3) 珪肺患者のU/Vは健康者より明らかに低値であり,肺換気能の低下が見られる。 4) U/V値は被検者の体格に無関係なものであり,運動負荷を与えることなく,安静呼吸時において,肺換気能の判定が為され得る。しかも判定は客観性に富むものである。 5) 珪肺患者のU/Q値は,健康者と同値を示すものがあり,従って生理学的死腔量を無視して,肺換気能を云々することは判定上,危険を伴なうように思われる。 6) エーテルガス吸入により,生理学的死腔量を測定することができるが,この点に関しては,さらに検討を要するところである。
- 社団法人日本産業衛生学会の論文
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