B-32 コンカレント・エンジニアリング適用プロジェクトにおける開発チーム編成とその機能分担
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概要
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ソフトウェア開発において開発期間の短縮を目的として, さまざまな開発方法論や開発手法が実践されている. 要求定義期間の短縮のためウォータフォール型モデルを適用するのではなく,プロトタイプ手法を適用することが試みられている. また, ソフトウェア開発を段階的に設計・構築する手法としてスパイラル・モデルが試みられている. 本報告では, 開発期間の短縮を目的として, ウォータフォール型モデルをベースとしつつコンカレント・エンジニアリング (以下CEと略記する) の適用を行った事例報告である. 今回のプロジェクトでは, 開発期間の短縮を図るために, 設計工程においてCEの基本的な考え方である同時並行的に開発作業を実施した. すなわち, 業務機能, データベース, プロトタイプ (ユーザ・インターフェース), 処理方式, および標準化の開発作業を並行的に実施した. これら開発作業を短期集中的に推進するために横断型の開発チーム編成を行なった. 同時並行的に開発作業を実現するためには, 開発要員間の円滑な情報共有化のしくみが不可欠であるが, この横断型チーム編成を確立することにより可能となった. また, 設計・製造品質の向上を図るために, ユーザレビューを設計段階だけではなく, 製造段階においても実施した. こうして, CE適用により開発期間は予定より早く終了しユーザに供給することができた.
- プロジェクトマネジメント学会の論文
- 1999-09-10