1-12 進捗管理実施の際に陥る問題点と解決方法 : 理想的な進捗管理資料と運用方法について
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概要
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今までの進捗管理は, 「作業量」の把握を軽視しているがために, 正確な進捗状況を把握できず, 進捗に遅れが出た場合に適切な対策をとることができないという問題点が存在していた. 今回その問題点を故善すべく, 新書式の進捗管理資料を作成した. しかし, 新しい進捗管理資料には入力項目が多く, 入力負荷の増大によるメンバーの拒絶反応が懸念され, 強引に運用すれば形骸化した進捗管理とならざるを得ない. 継続的かつ効果的な運用が行われなければ, 進捗管理資料を改善した意味がない. そこで意識改革と入力負荷の軽減の両面からの対策を実施することとした。意識改革としては, 進捗管理資料が自分の作業をコントロールするためのものであり, 進捗を管理する人間の為に作成しているのではないという点を, 進捗管理資料(実績の蓄積と再利用)を活用することによる利点と共に強調した. また, 入力負荷の軽減については表計算ソフトの機能を活用した自動化を行い, メンバーがスムーズに新しい進捗管理資料に対する心理的な障害なく移行できることを目指した. 結果として, 新しい進捗管理資料は定着させることが出来, 各メンバーに進捗管理を一つのスキルとして認識させることができた.
- 2001-03-12