西暦2000年問題の意味と対応策
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概要
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今年の2月21日の朝日新聞夕刊に「2000年,コンピュータが迷う,ソフト修正1兆円の特需」という記事が第1面に載った.コンピュータのソフトウェアが西暦の年数を下2桁でしか持っていないために,西暦2000年になると多くのシステムが故障をするという.その対応策を2000年到来前に立てなければならないが,それを多くの企業がここ数年のうちに実施するために情報処理業界は特需になるということである.また,「日経コンピュータ」の今年の5月27日号にも「2000年問題待ったなし」という見出しで特集された.ユーザーの動きに呼応して,メインフレーマを中心にベンダー側も2000年対応のサービスとツールを整備しつつある,と最近の状況を伝えていた.他にも,昨年から今年にかけて新聞や週刊誌にまで,2000年問題の大きさや喚起に関する記事が数多く掲載された.果たして2000年問題の実態はどうなのであろうか.最近では,インターネットのニュースグループを通じて,この2000年問題に関する議論が学者や企業の専門家の間で活発に行われているが,この内容などを参考にして2000年問題の起こった必然性とその大きさ,対応策などについて論じ,日本ソフトウェア科学会員の皆様のお役に立てばと思う次第である. 以下,アプリケーション,特に業務システムを中心に論じる.
- 日本ソフトウェア科学会の論文
- 1996-09-17