知識と情報ネットワークに関する一考察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿では,われわれは,まず知識について論じた.そのなかでとりわけ重要なのは,言葉で表現できない「行動知」,「暗黙知」である.この言葉で表せない知識の獲得はわれわれにとって重要な問題である.したがってわれわれは,まず情報・知識の認識・獲得のプロセスのなかでのコンピュータを中核とした情報ネットワークの限界を指摘し,つぎに,人間から構成される人的情報ネットワークが果たす役割を述べた.しかし,知識のなかでもっとも重要な知識である暗黙知は,確かに受け手の知的な努力によって埋められていく場合があるが,それは容易なことではない.しかし,人的情報ネットワークのなかでは,特に暗黙知の次元に属する情報・知識を如何にすれば組織構成員間,組織間に共有されるかは一つの重要な課題である.
- 日本情報経営学会の論文
- 1993-05-31