アジアにおける日本企業の戦略と戦術
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概要
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1995年、筆者はタイ、インドネシアの日系企業を訪れる機会を得た、そのとき、現地の日本人マネジャーは、経営上の問題として、現地従業員のジョブ・ホッピングへの対応を挙げていた。1999年、経済危機下のタイでは、ジョブ・ホッピングを口にするものは皆無であるという。現在、アジアに進出している多くの日系企業は、現地事業環境の変化への対応に苦慮している。しかし、このアジアにも、危機をチャンスとして捉え活動している企業がある。このような企業と、撤退、倒産していく企業との間にはどのような戦略上の違いがあったのであろうか。変化の激しい現代社会における直接投資戦略のポイントは「機会の増大」にある。本稿は、変化に対応できる組織の例として、ミネベア社の事例を取り上げる。また、アジアでの「機会の増大」を支える戦術については、ポーターの論文を参照した。
- 1999-06-25