多次元的経営環境と経営教育
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概要
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主体(企業ないし組織体)は、変転する環境の中で行動し、存続しなければならない。したがって、主体による実践の本質は、環境適応である。環境と相互作用しながら適応的存続を可能にするには、環境そのものを適確に把握し、状況に即した戦略を構想し、その実現に努めなければならない。現実の環境は、時間軸と空間軸に規定された4次元的システムであり、多様な要因の集合した複雑系である。そこで、環境適応を成功させるには、トータル・システムとしての環境を下位環境に整序し、環境精査を行い、それに即して実践能力を体系的に涵養する必要がある。なぜなら実践は教育であり、教育は実践的でなければならないからである。こうした見地から、現下の環境の特質は、空間軸の座標では国際化→グローバル化→宇宙化(いわゆる「地球環境」)であり、時間軸の座標では情報化→情報ネットワーク化→知識化である。これらに即した環境適応の鍵は、経営者のヒューリスティックな自己啓発的実践にある。日本企業について、近年のガバナンスや経営者組織の変革に関連させながら、経営者の自己啓発的実践のあり方と可能性を探索する。
- 1999-06-25
著者
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